地震の影響を受けやすい家には、旧耐震基準やシロアリ被害、屋根の重さなどの共通する特徴があります。
万が一、倒壊した場合は、建て直しや地震保険の活用、公的支援制度を利用する必要があるでしょう。
この記事では、倒壊しやすい家の特徴や、倒壊後の対応策、売却・買取のポイントについて解説します。
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地震で倒壊しやすい家の特徴
地震大国である日本において、住まいの耐震性は非常に重要です。
地震で倒壊しやすい家には、共通の特徴が存在します。
ここでは、旧耐震基準、シロアリ被害、そして屋根の重さに焦点を当て、それぞれの特徴とリスクについて解説します。
旧耐震基準
1981年6月以前に建てられた住宅は、旧耐震基準に基づいて設計されています。
現在の基準より耐震性が劣るため、大規模な地震に対して倒壊のリスクが高まるといわれます。
また、年月が経過している分、基礎や壁のひび割れなど劣化箇所が潜んでいる可能性も高いです。
過去には、旧耐震基準の住宅に大きな被害が集中した地震も実際に起きており、耐震診断や補強工事を検討することが推奨されます。
耐震診断では、建物の構造だけでなく、地盤の状態も含めて総合的に評価がおこなわれます。
診断結果によっては、壁の補強や筋交いの追加などの具体的な改善策を提示されることも特徴です。
シロアリ
シロアリは、木材を食害する害虫で、住宅の柱や梁といった構造部分を内部から弱体化させます。
外見上は問題がなくても、内部が空洞化している場合があり、地震時に強度低下が原因で倒壊リスクが高まります。
被害が深刻化すると修復費が急増するため、構造材を正確に把握して、早めの対策を講じることが重要です。
湿気の多い地域や風通しの悪い場所では、被害が進行しやすいため、定期的な点検と予防措置が欠かせません。
専門業者による駆除や防蟻処理をおこなうことで、建物の安全性を維持できます。
シロアリ被害の早期発見には、床下や柱の内部を定期的に点検し、木材の変色や粉状の堆積物がないかを確認することが重要です。
また、予防策としては、通気性を高める工夫や防蟻処理剤の塗布などが考えられ、被害拡大を防ぎます。
屋根
住宅の屋根材は、建物の耐震性に大きく影響します。
重い屋根材を使用していると、地震時の揺れが増幅され、建物全体に大きな負荷がかかりやすくなるのです。
瓦などの重い屋根材は耐久性が高い一方、揺れを大きく伝えやすい面があるため、葺き替え時にはより軽量な素材を検討してください。
一方、軽い屋根材を採用すれば、揺れを軽減し、耐震性を高められます。
既存の住宅で屋根の重さが気になる場合は、専門家に相談し、軽量材への交換や耐震補強を検討して被害リスクを抑えましょう。
近年は、耐震性能に配慮した軽量な屋根材が増えており、施工コストやメンテナンスの観点からも注目されています。
自治体によっては、屋根改修への補助金を用意している場合もあるため、早めの確認が大切です。
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地震で家が倒壊したときの対応
地震によって住宅が倒壊した場合、迅速かつ適切な対応が求められます。
ここでは、建て直し、地震保険、公的支援制度の三つの観点から、具体的な対応策を解説します。
建て直し
住宅が全壊や大きな被害を受けたときは、新たに建築するか修繕するかを検討します。
費用は、設計内容や地域によって異なるため、事前の資金計画が不可欠です。
また、地盤調査や補強工事の費用も加算されるため、全体的な見積もりを慎重に検討することが賢明です。
住宅ローンを利用する際、金融機関によっては、災害被害者向けの特別融資が用意されている場合もあります。
建て直しでは、現在の耐震基準を満たす設計や地盤の強度を踏まえた計画が重要です。
建て直しの際には、家族構成やライフスタイルの変化を見据えたプランニングも重要です。
省エネルギー性能やバリアフリー設計を組み込むことで、より安心で快適な住まいを実現できます。
地震保険
地震保険は、火災保険とセットで契約し、建物の評価額の一部を補償します。
被害の程度を全損、大半損、小半損、一部損の四段階に区分し、それぞれ支払われる割合が異なります。
なお、保険の補償範囲は火災や風水害と異なる場合があるため、免責金額や支払い条件を事前に確認しましょう。
全損なら契約金額の全額、大半損なら60%など、あらかじめ上限が定められています。
地震保険に加入していると、公的支援や融資を受けやすくなるケースもあるため、事前に契約内容を確認しておくことが大切です。
なお、地震保険の補償金は、建物の再建費用を全額カバーするわけではないため、自己資金とのバランスを考慮する必要があります。
契約内容を見直す際には、地震のリスクが高い地域であるかどうかも考慮すると効果的です。
公的支援制度
地震で家が倒壊した場合、被災者生活再建支援制度などで支援を受けられます。
住宅が全壊すると最大300万円の支援金が支給され、半壊でも一定の要件を満たせば支援の対象です。
また、支給される金額は、被害の規模や世帯の所得によって変わるため、複数の制度を組み合わせて活用するケースも珍しくありません。
災害援護資金では、所得条件を満たす世帯に低金利で貸し付けをおこない、修復や新築費用に充てることができます。
自治体によっては、独自の制度がある場合もあるため、早めに情報収集をおこないましょう。
被災者生活再建支援制度の手続きでは、罹災証明書の取得や提出期限に注意が必要です。
支給される支援金の上限額は全国一律ですが、自治体ごとの独自施策を組み合わせることで支援が拡充される場合もあります。
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地震で倒壊リスクのある家は売却・買取がおすすめ
地震による倒壊リスクが高い住宅を所有している場合、売却や買取を検討することも一つの方法です。
リフォーム費用の負担や立地条件、古家付き土地の活用などを踏まえて判断すれば、安全面と経済面でのリスク軽減につながります。
リフォーム費用負担
耐震性が低い住宅を補強するには、数百万円単位の費用がかかる場合があります。
高額な投資に見合う効果が得られない可能性もあるため、売却や買取を検討した方が経済的に合理的なケースもあります。
ただし、部分的な耐震補強でも屋内配管や下地の修繕が必要になる場合があり、想定外の工事費が発生しやすい点に留意が必要です。
耐震補強をおこなう場合は、壁や床の解体を伴う工事が発生することも多く、生活への影響を十分に想定しておくことが大切です。
古い住宅では、配管や配線の交換も必要となり、予算に含めて検討することが望ましいでしょう。
住宅の立地条件
住宅の立地条件は、売却のしやすさや資産価値に直結します。
駅や商業施設に近いなどの需要の高い地域なら、耐震性に不安があっても、土地自体の価値が評価される場合があります。
また、通学や通勤に便利な場所は需要が高いため、地震対策の余力があれば売却せずに所有を続けることも可能です。
一方、立地に難があると売却が難しくなるため、専門家に相談して方針を決めることが大切です。
土地の形状や周辺環境も売却価格に影響を与えるため、再建築が難しい狭小地や旗竿地の場合には注意しなくてはなりません。
また、ハザードマップで浸水や土砂災害のリスクが示されている地域では、購入希望者が限定される傾向があります。
古家付き土地
古家付き土地は、建物よりも土地の価値を重視する物件です。
建物を解体して新築する前提で取引されることが多いため、耐震性に問題がある古い住宅でも売却が可能です。
ただし、解体時には近隣との騒音や振動、粉塵トラブルを避ける対策が必須であり、事前に業者と協議しておきましょう。
解体費用は、数十万円から数百万円程度かかる場合があるため、費用負担を明確にしておくとスムーズに話が進みます。
古家付き土地を購入する側にとっては、自由な間取りで新築しやすい点が魅力となります。
しかし、解体に関わる騒音や廃材処理の費用は大きく変動するため、見積もり段階で複数業者に相談すると安心です。
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まとめ
地震で倒壊しやすい家は、古い耐震基準やシロアリ被害、重い屋根などのリスクがあります。
倒壊後は公的支援制度を活用し、建て直しや修繕を検討しながら手続きを進めることが大切です。
高額なリフォームが必要な場合は、売却や買取という選択肢も視野に入れ、安全な住環境を確保するために最適な方法を選びましょう。
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