過去に火事が起きた土地を売りたいと考えたときに気になるのは、売却への影響でしょう。
影響をできるだけ抑えるために、お祓いは有効なのかどうか疑問に思うこともあるかもしれません。
そこで今回は、火事のあった土地を売却する際にお祓いは必要か、費用の相場や注意点などもふまえて解説します。
火事のあった土地の売却を検討されている方は、ぜひご参考にしてください。
▼ 不動産売却をしたい方はこちらをクリック ▼
売却相談ページへ進む
火事が起きた土地を売却する際に懸念される影響とお祓いの必要性
火事が起きた土地は思うような価格で売れなかったり、買主がなかなか見つからなかったりなど、売却への影響が懸念されます。
それは、火事が起こった土地には心理的瑕疵があると考えられるからです。
心理的瑕疵とは何か、確認しておきましょう。
心理的瑕疵とは
心理的瑕疵とは、住むことに心理的な負担を感じる出来事のことです。
「その事実を知っていたら、購入しなかった」などのように、不動産の購入決断に大きな影響を及ぼす出来事は心理的瑕疵に該当します。
具体的な例は殺人や自殺、事故や火事によって人が亡くなったことなどです。
そして、過去に火事が起こった事実も、原則として心理的瑕疵に該当すると考えられます。
心理的瑕疵は人によって感じ方が異なるため、ご自身の感覚で判断することには注意が必要です。
売主が心理的瑕疵に該当しないと思うような出来事でも、買主にとっては購入決断に影響する重大なことかもしれません。
また心理的瑕疵は、何年前の出来事まで告知が必要か、明確には決められていないことも注意点です。
その理由も、人によって感じ方が異なるからです。
たとえば、10年前に起こった火事の場合、年数が経っているから気にしない方がいれば、10年経っていても気になる方もいるでしょう。
心理的瑕疵には告知義務があり、不動産を売却する際は買主へきちんと伝えなくてはなりません。
心理的瑕疵を伝えずに売却すると、売主は契約不適合責任を問われて、場合によっては契約解除になってしまうことがあります。
そのため、過去に火事が起きた土地を売却する際は、規模や年数にかかわらず、買主にきちんと伝えたほうが良いでしょう。
お祓いの必要性とは
火事が起こった土地には心理的瑕疵があるため、買主が見つかりにくいうえ、ほかの土地に比べると売却価格が下がってしまうと考えられます。
火事の規模などにもよりますが、人が亡くなっている場合は相場よりも3割ほど下がると言われています。
売却への影響をできるだけ抑える方法の1つが、お祓いです。
お祓いは必須ではありませんが、おこなうと購入検討者の安心感につながり、売却できる可能性があります。
心理的瑕疵は精神的な要素が強いので、お祓いは一定の効果が期待できます。
必ずしも効果があるとは限りませんが、できればおこなったほうが良いでしょう。
▼この記事も読まれています
入札方式による不動産売却とは?メリット・デメリットと売却の流れをご紹介
▼ 不動産売却をしたい方はこちらをクリック ▼
売却相談ページへ進む
火事が起きた土地のお祓いをする際の依頼先と費用相場
火事が起きた土地のお祓いをしたほうが良いことはわかっても、どこに依頼すれば良いのかわからないかもしれません。
また、どのくらいの費用がかかるのかも気になる点でしょう。
そこで、お祓いの依頼先と費用相場について確認しておきましょう。
火事が起こった土地のお祓いの依頼先とは
火事が起こった土地のお祓いは、お寺や神社に依頼することが一般的です。
檀家であれば、お寺に依頼すると引き受けてもらえることが多いでしょう。
そのお寺がお祓いを受け付けていない場合は、ほかのお寺を紹介してもらえることがあります。
懇意にしているお寺がない場合は、近くの神社に依頼する方法があります。
神社は地鎮祭など、不動産関係のお祓いをおこなっているので、依頼を受けてもらえることが多いでしょう。
特殊清掃や遺品整理を依頼する場合は、その業者に手配をお願いできることもあります。
業者に手配をお願いできると、依頼先を探す必要がありません。
そして、土地を売却する際は不動産会社に手配を依頼することも可能です。
不動産会社は、家を新築する際に地鎮祭や上棟祭などをおこなうため、付き合いのある神社やお寺があります。
また、心理的瑕疵のある物件を賃貸や売却する際に、お祓いを依頼する神社やお寺が決まっていることもあります。
火事があった土地を売却する際にお祓いの依頼先に悩んだときは、不動産会社へご相談ください。
火事のあった土地のお祓いにかかる費用の相場とは
お祓いにかかる費用の相場は、3万円から10万円ほどです。
一般的に、お祓いの費用は心理的瑕疵の大きさによって変わります。
金額の目安は病死や自然死の場合は3万円ほど、自殺は5万円ほど、殺人事件は7万円ほど、無理心中は10万円ほどでしょう。
殺人や無理心中は亡くなった方の無念の思いが強いと考えられ、ほかのケースよりもお祓いの準備に手間や時間がかかるので費用は高めです。
また、お祓いにかかる費用は建物の規模によっても変わります。
たとえば、一部屋の場合は3万円ほど、家全体は8万円ほど、建物や土地全体だと10万円ほどが目安です。
▼この記事も読まれています
不動産売却にかかる税金の種類や計算方法とは?節税のコツも解説!
▼ 不動産売却をしたい方はこちらをクリック ▼
売却相談ページへ進む
火事が起きた土地のお祓いをする際のマナーや売却時の注意点
お祓いをおこなうときは、基本的に土地の所有者も出席する必要があるので、最後に当日のマナーやポイントを押さえておきましょう。
また、お祓いをしたあとに土地を売却する際の注意点もあるので、それぞれ解説します。
お祓い当日のマナーやポイント
お祓い当日のマナーやポイントでとくに押さえておきたいのは、服装と費用の渡し方、お供え物の準備方法の3点です。
当日の服装は、喪服もしくはダークな色のスーツが良いでしょう。
ネクタイやアクセサリーも控えめにして、落ち着いた装いで参加しましょう。
お祓いの費用は、「初穂料」と記載した白い無地の封筒に入れて、神主や僧侶に直接渡します。
お札は新札が推奨されているので、できるだけきれいなものを準備しましょう。
封筒に入れずに渡したり、茶封筒を使用したりすることはマナーに反するので注意しましょう。
当日使うお米や果物、塩やお酒などのお供え物は、お祓いをおこなうお寺や神社が準備することが一般的です。
ただし、準備を依頼されることもあるので、事前にしっかりと確認しておきましょう。
お祓いした土地を売却する際の注意点
お祓いを終えたら、売却に際して少しは安心感を得られるでしょう。
ただし、火事が起きた土地を売却する際は、お祓いを終えたあとにも注意点があります。
とくに押さえておきたい注意点は、以下の3つです。
●写真や動画を撮影しておく
●告知義務は残る
●売却に時間がかかることもある
お祓いをしても、購入検討者はその事実を確認できないため、本当におこなったのか疑念を抱かれてしまう可能性があります。
そのため、証拠として提示できるように、お祓い当日は写真や動画を撮影しておきましょう。
ただし、撮影する際は神主や僧侶の許可をきちんと得るように注意しましょう。
また、お祓いをしても買主への告知義務は残ります。
契約不適合責任を負わないためには、火事があったことをきちんと伝えておきましょう。
そして、お祓いをおこなったとしても、スムーズに売却できるとは限らないことも注意点です。
心理的瑕疵の感じ方は個人によって異なるため、お祓いをしても気になる方はいるでしょう。
けれど、お祓いによって安心感を得られる方もいるので、売却の可能性を高めるためにはおこなっておくことがおすすめです。
▼この記事も読まれています
マンションの売却にかかる期間の平均は?早く売却するコツもご紹介!
▼ 不動産売却をしたい方はこちらをクリック ▼
売却相談ページへ進む
まとめ
火事が起こった土地を売却する際は、お祓いをしておくと購入検討者に安心感を与えられます。
お祓いのおもな依頼先はお寺や神社で、3万円から10万円ほどでおこなうことができます。
必須ではありませんが、売却につながる可能性があるので、当日のマナーや注意点を押さえたうえでおこなっておきましょう。
▼ 不動産売却をしたい方はこちらをクリック ▼
売却相談ページへ進む