
不動産の相続登記の義務化とは?背景や内容をご紹介

不動産を相続したときに、所有者を被相続人から相続人に変更するためには、相続登記の手続きが必要です。
2024年4月から、この相続登記が義務化されており、不動産を相続した方は、必ず手続きをしなければなりません。
そこで今回は、不動産の相続登記が義務化した背景や義務化の内容、不動産を相続したくないときの対策についてご紹介します。
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不動産の相続登記が義務化した背景

2024年3月31日より前は、不動産の相続登記は任意であり、必ずしもおこなうべき手続きではありませんでした。
しかし、不動産に関するさまざまな社会問題が発生するにつれ、相続登記が義務化されることになったのです。
なぜ手続きが義務化したのかを把握するためには、その背景にある問題を知る必要があるでしょう。
所有者不明土地の増加
新築マンションよりも物件価格が安く、豊富な選択肢の中から購入する物件を選べる点も、ヴィンテージマンションのメリットの一つです。
基本的に、ヴィンテージマンションは、新築マンションよりも価格が抑えられており、リノベーションにかけられる予算に応じて多くの物件を比較することができます。
また、リノベーションを前提とする場合、間取りや住宅設備はあとから変更できます。
立地や周辺環境に絞って条件を設定することで、選択肢をさらに広げることが可能です。
通勤・通学に便利なエリアや商業施設の近くなど、住みやすい場所にマイホームを手に入れることができるでしょう。
メガ共有地の問題
不動産の相続登記が義務化された背景には、もう一つの社会問題であるメガ共有地の問題があります。
メガ共有地とは、何世代にもわたって相続が繰り返された結果、現在の共有者が膨大な数に増えてしまった土地のことです。
不動産の所有者が亡くなると、その子どもなどの相続人が共有持分を相続することがあります。
相続した共有持分はさらに分割され、次世代に相続されるため、この過程が何世代にもわたって繰り返されることで、1つの不動産の所有者が膨大な人数になるのです。
相続登記が適切におこなわれていれば、その状態でも1人1人の連絡先が確認できる可能性があります。
一方で、相続登記が適切におこなわれていない場合、実際に誰が共有持分を所有しているのかがわからなくなります。
そのため、管理者が誰か判断できず、所有者と連絡が取れない可能性が生じるでしょう。
こうした所有者の所在や責任が不明確な不動産が社会問題となり、相続登記の義務化が進められたのです。
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不動産の相続登記義務化の内容

不動産の相続登記の義務化では、相続登記時の義務について、さまざまな変更がくわえられています。
違反すると罰則が科されるため、義務化された内容を正しく理解しておくことが重要です。
相続登記の申請義務化
相続登記の義務化の柱は、相続登記の申請そのものの義務化です。
これにより、不動産の相続を知った日から3年以内に相続登記を実施することが義務付けられました。
不動産を相続してから3年が経過しても相続登記をおこなっていない場合、10万円以下の過料が科されます。
期限内に登記をしていない場合、まず法務局から一定の期間内に手続きをするよう催告が届き、これを無視すると過料が課されることになります。
過去に相続した不動産もさかのぼって対象となるため、義務化以前に相続した不動産については、2027年3月末までに相続登記をおこなわなければなりません。
相続登記が遅れた場合でも、正当な理由があれば、法務局の登記官が個別の事情を考慮して判断します。
たとえば、相続人を決定するのが難しい場合や、相続人が重病である場合、経済的に困窮している場合などが例示されています。
相続人申告登記の創設
相続財産に不動産が含まれているからといって、どのような場合でもスムーズに相続登記をおこなえるわけではありません。
そのため、相続登記の義務化に伴い、より義務を履行しやすくするために、相続人申告登記が創設されました。
相続人申告登記は、相続人同士の意見がまとまらず、不動産を相続する者が具体的に決まっていない場合でも、相続人の1人が名乗り出ることによって義務を果たしたことにする制度です。
この登記は、現在の不動産の名義人を被相続人とする相続が開始したこと、そして申告者が相続人の1人であることを申告するものであり、これによって所有権が移転するわけではない点に注意が必要です。
登記名義人に関する変更があればそれも届け出る
相続登記の義務化に伴い、登記名義人の氏名または名称、住所変更の登記も義務化されました。
これは、不動産の所有者が結婚や離婚などで氏名を変更した場合や、引っ越しによって住所が変更された場合、その都度登記手続きをしなければならないという義務です。
変更があった日から2年以内に登記手続きをおこなう必要があり、正当な理由なく手続きを怠ると、5万円以下の過料が科されます。
実際に、登記名義人の氏名または名称、住所変更の登記が義務化されるのは、令和8年4月1日以降を予定しています。
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不動産を相続したくないときの対策

これまでは、不動産を相続したくないときは、ほかの財産ごと相続を諦めて相続放棄するしか方法がありませんでした。
相続登記の義務化に伴い、相続放棄をしなくても相続したくない不動産を手放せる制度が登場しています。
該当の不動産のみ土地所有権を放棄できる
相続登記の義務化に伴い、相続したくない不動産の所有権を放棄して、相続を拒否できるようになりました。
相続放棄をすると、不動産だけでなく現金や証券など、ほかの財産もまとめて相続できなくなります。
そこで、不動産の所有権だけを放棄し、それ以外の財産の相続に影響を与えないようにしたのが、相続土地国庫帰属制度です。
この制度により、相続したくない不動産の所有権のみを放棄し、ほかの財産を相続することが可能となっています。
ただし、所有権を放棄できるのは、建物の建っていない土地のみであり、ほかにもさまざまな条件が存在するため、注意が必要です。
放棄した不動産は国庫に帰属する
相続土地国庫帰属制度により手放した土地は、文字どおり国庫に帰属し、国の所有物となります。
これにより、相続人は個人としての所有権を放棄し、それ以降の土地の管理義務を負わなくてもよくなります。
土地を相続して名義人となると、固定資産税を支払い、その土地が荒廃しないように管理する義務を負うことになるでしょう。
しかし、活用する予定がない土地を相続し、税金を支払いながら管理することは、大きな負担となります。
そこで、今後の所有権を放棄する代わりに、国が管理する国有地として土地を国庫に帰属させるのが、相続土地国庫帰属制度です。
この制度により、相続人の負担をできるだけ軽減し、不動産にまつわる社会問題の解消に取り組んでいます。
国庫への帰属には負担金が必要
相続土地国庫帰属制度は、相続人の負担を軽減するための制度ですが、無条件で利用できるわけではありません。
制度を利用して土地の所有権を放棄し、国に管理してもらうためには、負担金として20万円を納める必要があります。
この20万円は、土地を国庫に帰属させてから10年分の土地の管理費用として徴収されます。
また、相続土地国庫帰属制度を利用するためには、相続登記を済ませておく必要があるでしょう。
相続放棄とは異なり、登記手続きの義務が一切なくなるわけではないため、相続登記を適切におこなうことが求められます。
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まとめ
所有者不明土地やメガ共有地などの社会問題を背景に、不動産の相続登記が義務化されました。
不動産の相続が判明してから3年以内に登記手続きをする必要があり、期間を超過すると10万円以下の過料が発生します。
不動産を相続したくないときは、相続土地国庫帰属制度を活用した所有権の放棄も可能です。
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