「どうしてこんなに相続税で引かれるんだろう?」
相続を経験された方や、これから相続を予定されている方のなかには、どうして相続税が必要なのか、疑問に思った方も多いのではないでしょうか?
実は相続税には大きな役割があり、もし相続税がないと、さまざまなトラブルが起きる可能性もあります。
そこで今回は相続税がある2つの理由や、相続税がない場合に起こることを、ご紹介いたします。
相続税が必要な理由①:富の再分配
相続税のもっとも重要な役割といえるのが「富の再分配」です。
富の再分配とは、お金持ちが所有している資産を税金として徴収し、それをそうでない人たちにも分け与えることで、貧富の差を小さくする方法です。
かつての日本では、武家や公家、豪商など、一部の層にだけ富が集中し、貧富の格差が大きい歪な社会構造になっていました。
しかし現在では、お金持ちが亡くなった際に、その資産を相続税で没収することで、その他大勢の人々の格差や貧困を防ぐことができるのです。
相続税が必要な理由②:所得税の補完
もうひとつの大きな役割が「所得税の補完」。
簡単にいうと、所得税ではカバーできなかった本来支払うはずの税金を、相続税という形で支払ってもらうということです。
所得税にはさまざまな非課税措置や減税措置があり、節税ができてしまいます。
それを放っておくと、特定の家系に富が集中してしまうため、支払うはずだった税金を相続税で清算してもらう、という考え方なのです。
そのため相続税は税金における「最後の砦」といわれることもあります。
もし相続税がないとどうなる?
ではもし相続税がなかったら、どのようなことが起こるのでしょうか?
①一部の層に富が集中する
まず富の再分配機能が働かなくなるので、一部の層に富が集中してしまいます。
富が集中した家系は、先祖からの資産や土地をまるごと相続できるように。
さらにその土地から得られる家賃や地代収入で、次々と資産を増やすことができます。
富が集まるところには権力も集中するため、その地域で大きな影響力を持つようになることも考えられます。
②治安が悪化する
再分配機能が働かず、貧富の格差が広がると、治安の悪化も懸念されます。
なぜなら生活に余裕がない状態では、暮らすために犯罪などに手を染める人も増えるからです。
またそのような状況では、金銭による警察の買収も横行し、さらに治安が悪化するでしょう。
少し大袈裟な話ではありますが、世界では実際にこのような事態に陥っている国もあります。
つまり相続税とは、日本から貧富の格差を少なくし、安全な国にするために必要な税金だといえるのです。
まとめ
相続税には富の再分配や所得税の補完といった大きな役割があります。
また相続税がないと、貧富の格差の拡大や、治安の悪化が懸念されます。
そのため相続税は、日本を安心して暮らせる安全な国にするために、なくてはならない税金となっているのです。
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